教室で.....。

 ある日の「手びねり会」で。
学生時代の友人Kさんに来て頂き、「御茶」に関しての話をして頂いた。いわば、
陶芸教室内での”サプライズ”だ。

Kさんは大学卒業後「大日本茶道学会」に身をおく。
この5月に亡くなられた学会の前会長の付き人と言ってもよいポストについておられた。
今でも学生の頃と変わらぬ(こう言っては失礼だが)不思議な雰囲気を持っておられ、
そのあるがままの姿を私の教室でも披露して頂いた。
「お茶を頂く」とはどういう事かから始まり、私達が普段目にすることの無い茶道具の名物を拝見した。

 手びねり会を始めて丸三年が過ぎた。四年目に入り、何か”新風”を吹き込みたいと
以前から考えていたのだが、たどり着いたのがこういう趣向だ。
 作らせて焼いてお金を頂くだけならば誰でも出来る。プラスアルファになる”何か”が
今回初めて形に成った事で、正直安堵した。しかも友人に手伝って頂いた事には感謝している。

私をはじめ(私はちょっと違うかな...?)、私の友人たちは今一線を退きある意味悠々自適な時間を過ごしている。とは言え皆まだ還暦チョイ過ぎの元気年齢!まだまだ沈むにゃあ惜しい奴らが多々いる。これを利用せぬ手はない、という個人的理不尽な考えも今回の
”サプライズ”を取り入れる根拠のひとつにはなっている。
 手びねり会員は男女年齢様々な人の集まり。「話」などいいから作りたい、という方ももちろんいるだろう。そういった方々も、ちょっとでいいから、「やきもの」にはこういうスタイルもあるんだ、こういう時間もあるんだという事を知って欲しい。
 五体満足であるならば、作って焼くだけならば誰でも出来る。ただし、その道に賭けている或いは賭けてきた男あるいは女たちの意気を感じ取ってもらえれば、こんなにうれしい事はない。
 サプライズの最後に今回会員が自作した茶碗を使い、Kさんに茶を点てて頂いた。
いつもと違う味を味わえたかな?「やきもの」の世界が今までよりも広がったかな?

Kさんホントに有難う。貴女も茶の道をこれからも貫いて下さい、命ある限りは。
またいつかお会いしましょう!

※掲載した写真は手びねり会員のIさんが撮影したもの。許可を得て此処に利用した。
 どうも有難う。

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